チエさん(吉澤智恵選手)のスペイン1部リーグ開幕戦を観にいく
スペイン テネリフェ 2009年10月15日〜20日 6日間の遠征記

【飛行機乗り継ぎ往路】 【飛行機乗り継ぎ復路】
東京/成田 発21:55

パリ/シャルルドゴール 着4:15

パリ/シャルルドゴール 発9:35

マドリード 着11:40

マドリード 発12:40

テネリフェ ロス ロデオス 着 14:25
テネリフェ ロス ロデオス 発10:55

マドリード 着14:40

マドリード 発19:30

パリ/シャルルドゴール 着21:35

パリ/シャルルドゴール 発23:35

東京/成田 着18:00
【スペイン遠征参考サイト】
 エールフランス航空
 在スペイン日本国大使館 カナリア事情 テネリフェ案内 カナリア諸島へようこそテネリフェ島
 HOTEL PELINOR
 成田国際空港公式WEBサイト
 Club Tenerife Voleibol
 スペインバレーボール協会 女子1部リーグSFV
 路面電車(tranvia)サイト路線地図
 (これが一番役に立った、体育館最寄り駅Hospital Universitario)

■10/15(木) 出発

 成田空港には出発3時間前に到着。一人旅での移動ゆえに常に早めの行動を心がける。着替え、電子辞書、デジタル一眼カメラ、交換レンズ、パソコンがぎゅうぎゅうに詰まったバックパック1個と差し入れ1箱が荷物だ。飛行機もホテルもインターネット予約してクレジットで支払い済みのため大金を持っていく必要は無い。北ウィング1階の外貨両替で念のためもう100ユーロを両替して、現金は合計220ユーロ日本円と1万5000円。クレジットカードとトラベラーズチェック300ユーロを持って行った。トラベラーズチェックを持っていくのは紛失しても再発行可能なためで、本当に念のための所持。出発の腹ごしらえに第一ターミナルのそじ坊でにしんそば。ターミナルのショップ内をうろうろして時間をつぶす。ローソンで乾燥する機内対策のためマスクを買った。エールフランスの自動チェックイン機でチェックイン。印刷してきたEチケット控えの予約番号を入力する。出てきた座席を見るとすべて窓際席になってしまった。席を選ぶ画面は出てこなかった。おそらく直前にチェックインしたためだろう。もっと事前にネットでチェックインして席を通路側にしとけばよかった。目的地のテネリフェまでシャルルドゴール空港、マドリッド空港で2回乗り継ぎをするルート。ロストバゲージは絶対回避しなければならないので荷物は預けずに機内持ち込みにする。さて出発、搭乗口でトラブル発生。搭乗券のバーコードが読めない、かざしてもピッと鳴らない。地上勤務の人が何度も試してくれるが鳴らない。しばし列を止めてしまう。するとその場で新しく発券されることに。「発券し直しました。マドリッドから先のはありませんので、乗り換えの際に現地でおっしゃってください」だって。券が3枚必要なところを2枚しか持たされない。え?1枚足りないじゃん。「現地で言えば大丈夫なんですか?」と念を押すように聞いて、搭乗ゲートを通過した。大丈夫だとは言われたがちゃんと伝えられるのか…不安がよぎる。飛び立ってしばらくすると機内サービスの食事が配られた。にしんそば食べてきたし22時過ぎにメシなんか食えねえってことで断る(帰りも機内の夕飯はパスした)。長時間移動に欠かせない空気枕を膨らまし首にセット。毛布を体に巻いて寝る体勢を作る。エールフランスの毛布が毛布と呼べない代物で毛布というよりカーテン生地。ANAのフリースのがほしい。窓際なので壁づたいに外気温も感じられて寒い。轟音もすごいしで耳栓したのに寝られないまま朝となる。機内サービスの朝食を食べる。ホットコーヒーがしみるぜ。クロワッサン、ハム、チーズ、十勝ヨーグルト、オレンジジュース。

■10/16(金) 空港から空港へ移動日

 シャルルドゴール空港に4時過ぎに到着。夜明け前、薄い長袖とウインドブレーカーでは寒い。入国審査(ほとんど質問ナシ)を通過してひと気の無いターミナル内を徒歩移動。ショップもまだ開いてない。乗り換えゲート前でひたすら待つ。ネットを繋いでひまつぶし。マドリッドへの機内でもチョコレートをサンドしたクロワッサンの軽食サービスあり。寝てないせいで食欲が無くコーヒーだけもらう。昼間のフライトは景色が楽しめる。海が見えてこれが人生初大西洋だな〜とかぼーっと眺める。上空から見たスペインの陸地は赤茶けた荒涼としているなあという印象。赤茶けた畑では何を栽培してるんだろうか?、いや何も栽培していないのかもしれん。マドリッド空港に到着。さあ搭乗券を発行してもらわねばらない。乗り換え時間は1時間しかない。地上勤務の人を探すがなぜかこういうときに限ってなかなか出くわさない。しばらくうろうろしながら待ってやっとテネリフェへの搭乗ゲートに職員が来た。乗り換えなのだが搭乗券をもらってないと伝えると、オフィスカウンターに行けと言われる。ダッシュでカウンターに向かう。Air Europaのカウンターだ。搭乗券が無いと言おうとするとパスポート寄こせとのこと。パスポートだけ見て発券してくれた。おそらく言葉がカタコトでも仕事してる人にとったら日常茶飯事のことなのですぐ通じるのだろう。乗り換え時間が1時間しかないと焦っていたが結局30〜40分遅れての搭乗となった。焦る必要は全然無かった。無事乗り継ぎできてホッとしてだんだん腹が減ってきた。Air Europaの機内サービスはすべて有料でオーダーが必要。わざわざ頼むほどではないのでここではひたすら寝る。現地時間15時過ぎテネリフェに到着。機内から出た瞬間「暑い!」。真夏の陽射しと暑さだ。人の流れに従って歩く。ゲートらしいゲートが無くどこに並ぶかもよくわからないまま出口へ近づくと現地警察職員らしきおじさんに声をかけられ簡単な荷物検査をされた。パスポートチェックとカバンの中身を確認。差し入れのために持ってきた箱の中身も空けられた。それも5分ほどで終わり、到着ゲートを通過。来たぜテネリフェ!となんだか第一関門を突破した気分。腹も減ってるし到着ゲート前のカフェでバゲットにセラーノ(ハム)サンドとコーヒーを頼む。が、デミタスカップのエスプレッソが出てきた。ただのコーヒーがここではエスプレッソかよ。エスプレッソは嫌いじゃないからいいけどバゲットとこの組み合わせじゃ水分足りねえパサパサだな。パサパサなのはしょうがないとして、塩味がしっかり効いた歯ごたえのあるセラーノは非常にうまかったです。脂身のところもうまい。 タクシーに乗ってホテルへ直行。しばし休憩した後散策へ。丸の内の丸善で買った地図を頼りにSanta cruz de Tenerifeの繁華街を適当に散策しながら、バス、路面電車のターミナル駅へ向かう。移動手段の確認をしておきたい。バスターミナルは思った以上に巨大でたくさんバスが並んでいる。路線が複雑そうだ。路面電車の窓口でマップをもらう。つーか、窓口のおじさんが親切でいろいろ見てたら地図をくれたのだった。その地図に、明日行く体育館「Pabellon Insular Santiago Martin」が線路のそばにあるのを見つけた。路面電車で行けることを確認。ただし駅のちょうど中間地点にあって下りるべき駅がどちらなのかがわからないけれどアシが決まったので一安心。夕方18時でもまだ明るかったので前日のうちに一度会場に足を運んでもいいかと思ったが移動の疲れがあるので宿に戻ることに。ミネラルウォーター2本とコーラ1本を買って宿に戻った。

■10/17(土) 試合当日午前中

 朝食付きの宿で出たのはパン食のバイキング。食パン、丸いパン、甘いのも3種類あって種類豊富。チーズとハム、シリアル、ドリンクもそれぞれ数種類あって日本のビジネスホテル以上に気の利いたメニューだ。ハム・チーズサンドを自作してオレンジジュースで流し込む。フロントのおっさんに「Pabellon Insular Santiago Martin」へ行きたいのだが、路面電車のどっちの駅で降りればいいのかを訪ねる。「Pabellon」の発音を注意された。何とか通じ下りる駅を確認できた。 チケットの買い方と場所は午前中のうちに確認しておくべきと思い10時前に出発。路面電車の駅で券を買う。券売機の表示を英語に切り替え、Single1.5ユーロとReturn2.45ユーロと書いてある方のReturn(おそらく往復だろう)を買う。時刻表は何時何分に出発というのでなく、曜日ごとにこの時間帯は何分間隔で運転、というようなことが書いてあった。10分〜15分で運転している。乗るとひたすら上り坂が続く。どうやらそういう山の上に町があるようで、ずーっと坂道が続く。始発から20分ほどで到着。教えてもらった駅で降りる。が、駅には体育館への道筋をあらわすような標識はない。それらしき建物も見えない。駅から高速道路を挟んだ向こうに体育館があるのは地図を見てわかっているのだが…、高速道路をくぐるか超えるかする道があるはずで、それを探して歩く。高速道路に近づく方へと道を選びながら歩く。坂道を2度ほど上り下りする。雲ひとつ無い快晴で陽射しもきつい。高速道路に近づくと円形の屋根が見えてきた。方向はあっているようだ。どの道を行けばよいのやら。高速道路の側道は工事が未完らしく舗装されていない。草っぱらのような道なき道を行く。キジトラ柄の野良ネコとすれ違う(ちなみに飼い犬は多数見かけたがネコに会ったのはこれだけ)。しばらく歩くと高速道をくぐるトンネルが見えた。良かった道があった。ミネラルウォーターを飲みながらトンネルを抜けると、あった体育館。スタンドに上がる階段は閉鎖されている。駐車場横を進んでいくとロビーの入り口があり警備員らしき人物発見。これで何がしかの情報がわかるというものだ。「今晩の試合のチケットが買いたい」と話しかけるが返事が早口で理解不能。本当に試合がここであるのかどうかも不安になってきた。が、どうやら、チケットはここでは売っていないということを言いたいらしい。ジャージを来たおじさんが二人近づいてきて、そちらは英語が通じるようだったので、聞いてみると「試合の1時間前、16時くらいに来い」と言われた。そういうことか!。お礼とまた来ますと挨拶してそこを出た。場所とチケットの発売時刻が判明し試合に確実に近づけていると感じて明るい気分で繁華街へ戻る。トンネルを再びくぐると駅への標識があった。来るときは気づかなかった標識に従い歩くと、先ほど下りたの一つ手前の駅に辿りついた。ホテルのフロントの人が間違えたのだ。その駅にはちゃんと体育館への標識があった。駅員に尋ねなかった自分が悪いし違う駅で降りたんだったら迷うのも当然た。 お昼頃、適当にぶらぶらして、ホテルまでなら地図を見なくても歩けるようになった。そのくらい小さい町であるともいえる。スーパーマーケットの1階は食品売り場でフルーツやパン屋やお菓子屋が並んでいた。置いてあるケーキのカラーリングが不自然でおいしそうに見えない。とかまあいろいろ面白かった。石畳、坂道を歩きまわっては休憩が必要なのでホテルへ戻る。戻るとフロントのおっさんに「無事行けたか」と聞かれた。駅が違っていたことを伝える単語がわからなかったし、行くことは行けたので、ちゃんと行けたと答えた。小休止後荷物を整理してカメラ、レンズ、差し入れを持って再びホテルを出る。ホテルからすぐ近くのレストランで遅い昼飯。トリのモモ焼き1/2サイズサラダ付きとガスなし水を注文。注文外のパンがすぐ運ばれてきた。そのバゲットに似たパンは皮っつーか耳っつーがパサパサでガチガチ。まずくは無いんですけど噛み締めないとならない。顎が鍛えられるな〜。トリのモモ焼きは皮がよく焼かれていてジューシーでナイステイスト、当たりでした。塩+辛味のさっぱり味。パンに肉汁を付けて食べ、質、量共に充分な腹ごしらえをした。

■10/17(土) 試合当日 開始まで

 さて再び体育館を目指す。時々立ち止まって道のりの写真を撮りながら向かう。16時と言われたが15時半ころ到着。午前中のおじさんに再び会う。改めてチケット売り場は2階だと教えてもらう。午前中は閉まっていたスタンドの階段入り口が開いている。階段を上ってチケット売り場を発見。チケット売り場に腰を落ちつけて待つ。ここまで乗り継ぎや路面電車で待ってばかりいた。退屈さはあるにせよ近づいていると思えば全然苦にならない。まして、チケット売り場を発見したこの時は興奮状態にあった。30分でも1時間でもの気分だった。一つ不安なことは、自分以外に人が来ないことだ。人が来ないけど、どうなってんだ。誰も並ばないのか?と。16時半を過ぎて3名ほどがチケット売り場に来た。一向に開かない窓口を軽くノックしてみた。するとほどなく空いて、もうちょっと待てと言われる。試合のチラシが窓口に張り出されて(それまで試合を示すポスターや看板らしきものは何も無い)、発売開始。席種はなくて一律6ユーロのチケットを買う。お〜チケット買えたよ〜。と興奮。同時に入り口も開いた。え、何、ほとんど誰も並んでないけど開場っすか、入っていいの?。券をもぎられ入ると、すでに両チームアップ中だ。興奮を抑えて、カメラのレンズを交換する。待て待て待て。短いレンズを外して長いレンズを付ける。中はすべて土足可、イスの背もたれがパタンと折れるタイプの一席ずつの固定席。コートを囲んですり鉢上に席がある。ざっと5000席はある。電光掲示板、スポンサーのダンマクがずらっと張られている。コートに目をやると、金髪、黒髪、背の高い選手たちがブルーのTシャツを着てアップする姿が。この中に居ると思うとカメラを持つ手が震えるよーな感動を覚えた。試合を観ることが間違いなく現実になったと、辿りついたという感無量な気持ち。係員に「写真撮っていいか」と一言確認した。OKをもらってコートを見下ろし、探すと、いた!チエさんが。 おお〜いるよ。チエさんのプレーが観られる…。胸がいっぱいというか何と言ったらいいか、言葉がないくらいの感動でしたよ。姿見ただけで(笑)。試合始まっても無いのにチエさんだけを狙ってシャッターを切りまくって撮っていると、口ひげを生やしたおじさんが近づいてきて、「日本のプレス(取材者)か?」と聞かれた。「日本人です、日本から来たチエさんのファンです、ここまでめちゃめちゃ遠かった」と答えた。「テネリフェにようこそ歓迎する、自由に撮っていいぞ」みたいなことを言われた。お墨付きをもらえて一安心の思いで写真を撮り続ける。その後も他に3人くらい日本人か?みたいなことは聞かれた。奥さんが日本人という日本語ペラペラのおじさんとか。それはどうもこんにちはと短くしか話せなかったのだが、自分のような珍客に親切に接してくれる人が多かったように思う。 試合開始時間がだんだん近づいて地元サポーターが集まってきた。それでも場内はガラガラで、このまま撮っててもどーせ見つかるだろうから先に挨拶を済ませてしまうことにした。アリーナ付近に下りて対面レシーブをやってる後ろ姿に声を掛けた。「チエさん、来ちゃいました、元気そうですね」と。チエさんはびっくりしたぁっつー顔して「はい、元気です〜」とおっしゃった。明快なその一言にここまで来た道のりすべての苦労が消え去った。

■10/17(土) 試合

 テネリフェのユニフォームは白に青。違和感は感じなかった。ユニフォームの色など気にならない。本当にプレーが観られる。ああ、いるよ、いる。手が震えた。焦った。震えながらカメラを構えて体に変な力が入る。アップしている両チーム。日本で見るプロトコルと同じ。DJはいるけど放送はない。レフェリーの名前紹介は無かったように思う。もう夢中で、位置を移動しながら写真を撮った。写真はこちら。
 チエさんはレフト前衛いわゆる2番のローテーションからスタート。スタメンであることは当然で驚くことでもなんでもない。
 【スタメン】
  レフト:(5) 吉澤智恵 173cm我らがエース / (15) Beatriz Vazquez 182cm スペイン
  セッター:(4) Crystal Matich 180cm アメリカ 元アメリカ代表
  センター:(7) Sherry Williams 188cm アメリカ 元アメリカ代表/ (11) Ainoha Hernandez 186cmスペイン
  オポジット:(8) Maria del mar Arranz 184cmスペイン
  リベロ:(16) Vanesa Palacios 167cm ペルー 代表2007年W杯出場

試合開始、テネリフェ、セッター、アメリカ代表経験者、クリスタルのサーブで試合開始。始まるとテネリフェのサーブレシーブをほとんどチエさんが受けている。ディグもいい位置にて常にカバーを怠らない。スパイクの動きも変わりなく、チエさんらしいいい動きなのだが、トスのスピードが遅くチエさんの動きを生かせない。対角レフトはスペイン人ベスケス182cm。いかにもパワーのありそうな選手、オーバーウェイト気味。ミスが多い。セッターはアメリカ代表経験者で180cmあるしツーアタックもよく打つのだがあんた本当に代表経験者かよっていうバラつきのあるトス。センターはアメリカ代表経験者のシェリー188cmとスペイン人のヘルナンデス186cm。ライトはスペイン人のマリア184cm。リベロはペルー代表ヴァネッサ167cm。このリベロは上手でした。試合とは全然関係ないが、センターのシェリーが決めるとDJが「シェーリー!」とコールするのが、まるでシエリさんが一緒にいるみたいに聞こえてとても切なくなりました。はぁシエリさん…。センター、ヘルナンデスが全然仕事してない。お前は空気か。チエさんとリベロのヴァネッサ以外の選手がバレーボール選手にしちゃ肉付きが良い。相手チームBurgos(ブルゴス)は全員すらりとしてバランスがよい。助っ人はブラジル人が3名とウクライナ人1名。リベロの4番なんかはキレーでしたねえ。いや、そうゆう話じゃないか。ブルゴスのNo16、サラ・ゴンザレスのサーブが(この週サーブトップ)続けて厳しいところに決まりチエさんそれを返せず、第1セットはこのサーブの差で逆転で失った。第2、3セットはチエさん、シェリーのスパイク、クリスタルのツーアタックが良くて連取2−1とする。ちなみに第3セットのセットポイントはチエさんのブロックポイント。かっこよかったよ〜。第4セット、センターの差が出る。チエさんやリベロのヴァネッサがAキャッチしたサーブレシーブを、まずオープンに回しちゃうトス回し、そしてセンターのクイック使おうとしてもコンビが合わない。かたやブルゴスはセンターがラリー間にもきっちりクイックを決める。テネリフェのトス回しをしっかり読んでどシャット決める。非常に穴を良く見たフェイントも決めるようになり、点差が開くようになる。第5セット、8-5まではリードしていたテネリフェだが、チャンスボールを生かせずラリーに持ち込まれて失点という展開で詰めの甘さが結果に繋がりフルセットの逆転負け。テネリフェの問題は守備にあるように思う。特にブロックが。180cm超えたメンツがそろってるのになぜ止まらない。なぜそんなに吸い込むんだ。センターが決めるべきボールを決めてくれないと、勝利にはまだ遠いところにいるような…。

スパイクもブロックもレシーブもテクニックにおいてはチエさんがずば抜けて優れている。センターが少し頑張ってくれるだけで違うのになあ。チーム最多得点21点が生きないぜ。チエさんとリベロ以外の選手に「お前らちゃんとしろ」と言いたい内容。セッターは相手を見下しているように見えた。結局なめてかかってるってことで、それで負けてるんだからタチが悪い。アメリカ代表のプライドは結構だが、ボールの下に入るのは遅いし、二段トスをあげる位置が超適当だし、相手コートをよく見てない感じのプレー。まだチーム内でトスが合っていないと言えばそれまでだけれど。ふわ〜としたトスじゃがっちりブロックがついちゃうだろうが。セッターが自分のチームのアタッカーを生かすことをしっかり考えないとダメだよと思いました。課題の多いチームです。もしかしたらチエさんは他の選手のケツを叩きながらプレーしないとダメかもです。チエさんが何でもできるからってサーブレシーブ任せて、ディグもスパイクも常にフル回転では勝てるもんも勝てない。バランス悪かったらバレーは勝てないよ。高さやパワーはあるけど、緻密さやスピードはVプレミアの方がある。当たり前か。そしてかつての速いバンブーの試合を思い出した。05/06シーズンのあれはやっぱ速かったな〜。(自分にとってどんな試合も常にバンブーとの対比の材料になってしまうのは今に始まったことじゃないですが)
身長、パワー、テクニック、スピードのバランスの妙がバレーの面白いところなのかもなあ。スペイン1部リーグの他チームには多様な外国人選手が在籍しているし、他のチームも観なければスペイン1部リーグのレベルがどうなのかは何とも言えない。モップを置いてないし、モッパーがいないし、ボールレトリバーは子供らだし、ラインジャッジは2人しかいないし、コートと客先を仕切るついたてはないし、運営にかける手間が日本とは違うんだなと感じた。でも、コートを取り巻くようにスポンサー数社(パナソニックもありました)の幕が張られているし、回転式のコート脇バナーはあるし、コカコーラの飾りはあるし、雰囲気はいい。観客が少ないのでコートにとても近い場所で撮ることができた。コートサイドに降りてもいいと言われたが、低い位置から見上げるようになるのは避けたいので丁重に辞退した。撮って撮って背中もやたらと撮って(笑)、試合が進むにつれて腕力も集中力もなくなっていった。ゲームの流れを追うとシャッターチャンスを逃すし、かと言ってファインダーばかり覗いていたのでは試合が観られない。カメラを忙しく上げ下げしながら2時間半汗だくだった。改めてVリーグを撮影する人を尊敬した。や〜これ大変だわ。大変だけどいい写真が撮れるようになりてえ。

試合終了後、再度、チエさんと挨拶。「いつから来てたんですか〜」、「どのくらいかかりました〜」とかいろいろ聞かれた。「詰めが甘いでしょう」とおっしゃるので「ちんたらした試合でしたね」とうっかり正直答えてしまった。お疲れ様ですと差し入れと増上寺の勝守などを渡した。差し入れに関して「超うれしい」と言ってもらえてはるばる運んだ甲斐があった。長く話したいのは山々でも汗だくのチエさんを引き止めるのは悪いので、10分も話はしなかった。外に出ると20時過ぎ辺りは真っ暗。路面電車に乗ってホテルへ帰る。夕飯、ホテルの横のバルで、肉・野菜・魚の入ったミックスパエリヤをつまみにビールをやりました。祝杯だよ祝杯。この遠い地で生き生きしたプレー、ガッツポーズ、笑顔、ぶーたれた顔を観ることができた!、これが観たかった!。ブロックアウト、クロススパイク、超絶インナーコースにぶち込んでそれに歓声が沸く…。国内だろうがスペインだろうが場所はさほど重要じゃない。
楽しくやれてるチエさんに乾杯。小瓶だったのでもう1本追加。めちゃめちゃ気持ちの良い夕飯でした。

■10/18(日) Santa cruz de Tenerife市内観光

 日曜日のこの日ほとんどの商店は営業していませんでしたが、Santa Cruz de Tenerifeの街中をひたすら歩きました。

■10/19(月) 、20(火)帰国の途へ

 起きて、シャワーを浴びてさっぱりしてからチェックアウト。8時まだ少し暗い。フロントにタクシーを呼んでもらう。ホテルからテネリフェ空港までタクシーで20分弱。月曜日の出勤時間帯にぶち当たり少し渋滞していた。ちなみにテネリフェでは見慣れた日本車がバンバン走っていた。カローラやREV4、ホンダ、三菱、日産も。そういえば街中に大きなTOYOTAのディーラーがあった。空港まで16ユーロ。ここで小トラブル発生。Air Europaのチェックインカウンターの前に立ちEチケット控えの紙を渡そうとして、ポケットに手をつっこんだらEチケット控えの紙が無い!、さっきタクシーの中で見た後ポケットに入れたはずが…、タクシーの中に落とした可能性大。しかし、こんなこともあろうかと、もう1枚印刷してウィンドブレーカーのポケットに入れてあったんだ。それを渡してセーフ。瞬間的にはかなりの冷や汗モノでした。チェックインしてほっと一息、ミネラルウォーター飲みつつ待つ。撮った写真データをPCで見返しながら時間をつぶす。PCのモニタ(B5ノートなので10インチですけど)で見てピンボケ写真の多さに愕然とする。あちゃ〜、やっぱあの体育館暗かったな。テネリフェからマドリッドの機内では爆睡。マドリッド空港で朝昼兼用のランチ。茹で野菜、パエリヤとガス入りミネラルウォーターをゆっくり食べる。この後の待ち時間が結構辛かった。ショップを回ったりネットサーフィンしたり。日本のニュースみたりして時間をつぶした。マドリッドからシャルルドゴールの機内でも軽食サービスあり。豆とペンネと焼きりんごのケーキ、コーヒー。焼きりんごのケーキが機内食のくせに美味くて「レベル高え味だな」と独り言を言ったら横のスペイン人のおじさんがうまいけど量が少ないね、みたいなことを言った。シャルルドゴール空港へ到着、そして成田へ。一日かけて移動。日本に着いたのは20日の18時ジャスト。行きよりは寝られたかなという程度。無事帰ってきた。月曜日の朝に出発して到着が火曜日の夕方ってのが変な感じだった。

■ホテルなど、いろいろ振り返って

泊まったホテルはSanta cruz de Tenerifeの繁華街の中にあるHOTEL PELINOR、値段は日本のビジネスホテルと同程度の17700円でした。1泊あたり5900円。このくらいの値段じゃないと泊まれない。幸いなことにホテルでのトラブルは無線LANが繋がりにくかったことだけで、シャワーのお湯もきちんと出たしバスタブもありました。昼間寝てても文句言われなかったし。部屋にはテレビと冷蔵庫、セキュリティボックスは無かったですけどオートロックだったしエアコンもきちんと効きました。朝起きて8時過ぎくらいだったか、テレビつけたらいきなり「クレヨンしんちゃん」だったのは衝撃的でした。スペイン来ても春日部つながりかよと。その次はポケモンやってましたね。夜はサッカーが多かった気がします。 今思えば部屋の写真を撮ってくれば良かった。壁紙が白くて昼間カーテンを開けていると非常に明るくて、ゴム地のやつと普通のとカーテンが2枚ついててどんだけ陽射し強いんだよと。繰り返しますけど陽射しは本当にキツくて、10時頃からカーッと晴れているというか、空が尋常じゃなく青い。体育館の階段の写真見てもらうとわかると思います。日本ではこういう青い空ってのは見たことない。ただ自分がそういう場所に行ってないだけかもしれないですが。晴れといっても空が白っぽい都内とはかなり違いました。実際かなり日焼けしてしまい腕とか首とかくっきりイロワケになりました。行かれる方は日焼け止め持ってった方がいいでしょう。あとサングラスも。長時間浴びてると危険かもと思うような陽の強さです。ヤシなのかシュロなのかわかりませんが、道路にずらっと生えてて、宮崎や熱海あたりの道路と似てました。すぐ近くが港で海岸なのに潮くさくなく、歩くとすぐ汗だくだけど空気は乾燥しているという気候が気持ちよい感じでしたね。風土が違うというのはこういうことかと。数日いたら働きたくなくなるような。夜がちょうど過ごしやすい気温で、21時過ぎでも歩道にテーブルがずらっと並んでいてみんなそこで飲んでいるという。飲み物に関してはお茶が無い!ってのが結構きつかった。ひんぱんにノドが乾くわけですがミネラルウォーターに飽きることもあり、そうするとコーラかスプライトみたいなやつかジュースになってしまう。柑橘系の味のついた水もありましたが、とにかく甘くないものが無い。ペットボトルのお茶って実ははすげえかもと思いました。お茶、ウーロン茶、ジャスミン茶とかいろいろ選べるのはすごいことだと。

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