レオさん(今村直美選手)が在籍するルーマニア1部リーグを見に行く
ルーマニア ブカレスト 2010年1月7日〜12日 6日間の遠征記

【飛行機乗り継ぎ往路】 【飛行機乗り継ぎ復路】
東京/成田 発21:55

パリ/シャルルドゴール 着4:15

パリ/シャルルドゴール 発10:25

ブカレスト 着14:15
ブカレスト 発9:30

パリ/シャルルドゴール 着11:35

パリ/シャルルドゴール 発13:30

東京/成田 着09:05
【ルーマニア遠征参考サイト】
 ルーマニアバレーボール協会ホームページ
 C.S.Dinamo Bucuresti (ディナモ ブカレスト スポーツクラブ)
 ブカレストratb 交通網路線図(バス、トロリーバス、路面電車)
 ブカレストMETROREX 地下鉄路線図
 在ルーマニア日本国大使館ルーマニアの治安状況と防犯の手引き
 EXTREME SPORT&BEAUTY(スポーツクラブ、正式な体育館は当時建設中)

■1/7(木) 出発

 成田空港には出発2時間前に到着。チェックインはインターネットで済ませて通路席を確保。荷物を預けに行くと、席がエコノミーの1つ上のプレミアムボヤジャーにアップグレードされたとのこと。フライングブルー(エールフランスのマイレージ)会員だからと地上勤務の方はさらっと言ったがそんな理由でアップグレードしてたらキリ無いのでは?、嬉しいけれども航空会社の都合だよなという気がする。年末に奥歯の銀の詰め物が取れて治してから右肩が張っているのが気になり第1ターミナル北2Fのクイックマッサージ屋で20分マッサージを受ける。短時間コースにもかかわらずベッドに横になっての施術だったので揉まれてすっきりした。夕飯はそじ坊で小カツ丼とかけそば(温)のセットを食べる。定刻どおり機内に入り出発。プレミアムボヤジャーの座席は柔らかく幅が広くて、エビアンも置いてあって快適で、すっと眠りに入ることができたがしかし、夜中突然、隣席から洋楽が聞こえてきた。音のする方を見るとそこには隣の人のヘッドホン。音量をかなり大きくしたまま耳から外して寝ちまっている。おいおい何やらかしてくれてんだよ。ヘッドホンを勝手に片付けるわけにもいかず、音量調節まで手が届かないので、ヘッドホンに枕をかぶせて耳栓をして再び寝た。飛行機が下降する1時間半前になって朝食が配膳された。メニューは10月に乗ったときと同じ。クロワッサン、ハム、チーズ、オレンジジュース、シロップ漬けフルーツ、コーヒーにmeijiの十勝のヨーグルト。シロップ漬けというか要するに缶詰の桃とパインなんですが、朝にちょうどよい。寝られるとだいぶ体がラクですな。そういえば隣の客は日本のコミックの単行本を読んでいた。知らないマンガだった。

■1/8(金)CDGからOTOPENIへ移動

 シャルルドゴール空港に4時過ぎに到着。定刻通り到着。入国審査を通過、乗り換えの荷物検査をパスして待合所でインターネットに繋ぐ。自宅ではノートPCをネットに繋ぐことがほとんどなく前回利用から間があいたせいでWindows Updateの更新が始まった。CDGで更新ってどうよ。ダウンロードしてインストール。シャルルドゴール空港は広く、天井が高いため待合所の席は暖房が届かずに寒い。ガマンできず通路にある温風の吹き出し口に座りこむ。結構そうしている人が多かった。ブカレスト行きに乗った機内で腕時計の時刻を調整する。G-SHOCKの操作ボタンをカチカチ押し世界の都市を選ぶ。ブカレストが無い。同じ時間帯はアテネ、カイロ、ヨハネスブルグだ。しょうがないのでカイロに合わせる。飛行機を降りてPASSPORT CONTROLを通って荷物受け取り所へ行く。40分程待たされ荷物を拾って出口へ。タクシーの運転手なのだろう「ブカレスト?」と何度も声をかけられる。バスで行けることがわかっているので断る。売店でミネラルウォーターを手にとってレジに行くとユーロが使えないことが判明。ルーマニアはEUに2007年に加盟した。しかし通貨はまだ切り替えられてなかった!と知って愕然とする。自分の下調べが甘かっただけなんですけどね。両替してから出直すことに。構内図を見ると両替所は売店の反対側だ。また出口付近を横切っていかなければならない。声かけてくるタクシー運転手の間を通って両替所に向かい。ユーロからルーマニアの通貨レイ(RON)に両替する。売店に戻り水を買う。エスカレーターを降りて右手にバス停があった。乗り場の奥の切符売り場でプリペイドカードを買う(2回分)。バスを待つ間ミネラルウォーターを飲んでひと息つく。15分ほどして乗り込んだバスはテネリフェで乗った路面電車のつくりとそっくりだった。車内の手すりにくっついているカードリーダーは一ヶ所だけが磁気カード用、他のはICカード用のものだ。カードを読み込ませて席に座る。夕方に近い時間帯で暗く路面は濡れていて曇り。霧が立ち込めていて見通しが効かない。バス停名が表示される運転席上部の電光掲示板注視していると20分ほどでホテルの最寄バス停の名前が。どうやらホテル−空港間はとても近いようだ。降りていきなり水溜りに足をつっこんでしまいスニーカーがどろどろに。歩道はしっとり泥だらけ。道端のレンガが割れていて地面が露出している。東京では土が露出している歩道などもはや無いから泥だらけになんてならないなあ〜と新鮮だったりもする。街歩きせずにホテルへ直行。霧が濃くて道路の見通しが本当に悪い。手袋ナシでは手がかじかむ。野犬と2度すれ違った。ガイドブックにあった野犬とはこいつらのことか。中肉中背がっちり体型、3匹で徒党を組んでいる。ハスキー犬みたいなサイズもいて近づく瞬間「目を合わせたらイカン」と思わせる迫力。バックパックと差し入れ含めて15キロの荷物担いでいるから襲われたら不利。こりゃ野良犬じゃなくてまさしく「野犬」だなっつー印象でした。耳にバッチみたいなものをぶら下げていた。保健所がなんとなく管理しているのかもしれない。20分ほど歩いて17時頃無事ホテルにチェックイン。一度道を間違えて迷ったので10分は余計にかかった。来たよブカレスト。ここまで来たことに我ながら呆れるのと異国に居る緊張感と到着した安堵のせいで半笑い。

■ホテルについて

 ブカレスト市郊外の「RAMADA BUCHAREST PARK」というホテルに3泊した、15600円。ロビー、フロント大理石の立派なもので室内装備もPHILIPSの大型液晶テレビ、電気ポットとお茶セット、シャンプー・石けん・タオルと揃っておりなかなかのもの。東横インよりちょっと上って感じ。風呂の蛇口をひねって出てきた水が茶色で砂混じりだったのはこれぞ東欧!?と逆に納得。しばらく流せばきちんと無色透明になりました。部屋でPCを立ち上げてみると無線LANアクセスポイントがあった。繋ぐと「Swisscom」ログインページが表示された。有料だなこりゃ。金額を見ると24時間利用で66RON。フロントでバウチャーを買ってユーザーIDとパスワードを手に入れてアクセスする形式だ。24時間より短いコースは無い。繋ぎたいが66RONは高いだろ。しばし考慮する。どうするか決める前にレストランで夕飯を食べることにする。ロビーの横のレストランは高級な雰囲気で入りずらいが他に無いのでやむを得ない。ワイングラスとナイフがすでにテーブルに並べられてるタイプの店だった。お客は自分だけ。金曜の夜に客が一人だけの店って危険だろと思いつつもここしかない。ルーマニアのURSUSビールとチョルバデブルタ(牛モツのスープ)と豚ロースとチーズの重ね焼きを頼む。ウェイターが恭しくビールを注いでくれる。手酌でいいのに…。ビールは軽い口当たり。スープの具は細切りハチノスのみ。サクサクとした歯ごたえが良く、色も白っぽくてクリーミーなトンコツ風と言えなくもない。別皿でサワークリームと青唐辛子が添えられている。サワークリームを入れて、青唐辛子を齧りながら飲むのだそうだ。サワークリームは入れなくても、入れても美味しい。青唐辛子をほんの少し齧って飲むと脂っこさがスッキリする。辛さでビールが進んでしまう。デジカメを部屋に置いてきてしまったので写真は無し。食べてから写真撮ればと後悔する。食べてる間、数人のウェイターがうろうろしたり、フロアの隅で話したりしている。全体的に客より従業員が多い。フロントにインターネット使えるところ無いかと聞くと、ロビーの隅っこにフリーで使えるPCがあると教えられる。じゃ〜それ使いますってんで、書き込んだりメールする。メディアリーダーが無いのでここから写真のアップは出来ないな。3泊してる間ずっとではなく試合見たあとの一日だけ66RONのネットを申し込もうと考える。

■1/9(土) 試合当日

 ビュッフェ形式の朝食を食べ、9時半頃カメラと差し入れを担いで出発。「Casa Presei Libere」バス停まで歩く。日本で見る小さな宝くじ売り場のような切符売り場がある。自動券売機はまだ普及していないようで自分が見た切符売り場は全て有人窓口だった。バスに20分ほど揺られて終点の統一広場で降りる。途中、凱旋門を通ったが窓が激しく汚れていてほとんど見えなかった。ブカレストを走る車はホコリ・泥だらけで洗車の概念は無いようだ。故チャウシェスク大統領が作らせた巨大な宮殿、国民の館まで統一通りを歩く。正面だけ見ても何だこりゃ〜というデカさ。外観だけ見て引き返す。統一広場周囲は大きなデパートや商店が並び人通りが激しい。やっと首都っぽいところに来たなあという気分。広場をひと周りしてから地下鉄に乗る。地下鉄の構内へ降りていくと最低限の明かりしかついてない。薄暗さに怖さが増す。切符売り場で2.5RONの2回分切符を購入する。ブカレスト市の地下鉄は4路線、M1線に乗る。「Piata Unirii(統一広場)」から「Nocolae Grigorscu(ニコラエ・グレゴリウス通り)」まで。車内は明るくて思ったより普通で座席はプラスチック製、固いけど丁度いい。駅が近づいてきたので扉の前に立つ。Nocolae Grigorscu駅に停車したところ自分の前に立ったおじさんが扉についてるボタンを押した。え?ボタン押す?!プシューと扉が開いた。乗客が扉を開けるシステムなのか!、自分が一番前に立ってたら降りれなかったかもしれない。驚きつつホームに降りる。ホームにスナックやジュースの入った自動販売機があった。お昼代わりにスナックを何か買おうかな〜と思うが食べたいものがないのでミネラルウォーターだけ買う。ピンクのとブルーのラベルのとがある。おそらくどちらかがガス入りでガス無し。ラベルをじっと見ても判別不能なので勘でブルーのラベルの方を買った。ガコンと落ちてきて泡が立たなかったのでガス無しなんだな〜と思った(実は違うのだった…)。地下鉄の進行方向前方側の出口を上がる。出口改札は回転棒があるだけで出るときは切符はつっこまないのだった。2回分だから切符は回収しないようになっているのだと気づくも変な感じ。地上に出て体育館へ歩く。
 ポイントとなる通りの名前は覚えてきている。階段を上がるとそこはB-dul Nicolae Grigorescu通り。この通りを少し歩いてStr. Ghita Serban通りへ曲がると体育館のはず。横断歩道を渡るとスーパーマーケットのような場所があり、人ごみに入る。道端に生活雑貨を売る露天商の方々がいて歩きづらい。ふと前方に今日の対戦相手「Targu Mures」の名前が書かれた車を見つける。車内に人が乗っていないということは選手を下ろしてきたに違いない。会場にきちんと近づいていると思えてホッとする。途中、十字架のたくさん立ったところが…どうやら墓地のようだ。通りの看板を探しながら歩きStr. Ghita Serbanを発見。さらに近づいた!とテンションが上がって看板の写真を撮る。歩みを進めると駐車場が見えてきて、門が開いているところが。EXTREMEの看板が見えた。体育館名はEXTREME SPORT&BEAUTYだから、ここに違いない。屋根が低そうで体育館に見えないのが不安要素ではある。玄関を入っていくとヒゲを生やした小柄なおじさんに「ナオミ?」と声かけられる。ん?ナオミ?、そちらに向き、うんうんうなづく自分。ルーマニア遠征にあたってレオさんとは事前に連絡を取っていた。おそらくスタッフの人に日本人が見に来るってことを伝えていてくれたのだろう。あ〜助かった。チケット売り場がわからず不安だったから。おじさんに付いて行き狭いロビーをずんずん進んで前方のガラス扉を入ると、え?開けたらすぐコートで、コートサイドのイスを勧めてくれ、ジェスチャーで「ナオミはすぐ来るからここにいろ」と。あの〜チケット買ってないんすけど、いいんすかね?。スタッフらしきに人に連れられて入ったからいいかと思いつつ図々しくイスに座って待つことに。

 会場を見渡す…狭い、天井が低いっ、オレンジコート1個だけ、対戦相手チームはアップを始めるところ。コートが物凄く近い。海の家にあるようなプラスチックのイスがコートサイドに並んでいる。ベンチのようなもの、ハンドボールのゴールもある。こういうところでやるのか…。仮の体育館とは聞いていたが要するにスポーツクラブのミニ室内競技場。2階席からという前提で写真撮る練習していたので、2階席が無くコートサイドから観ることになるとは想定外。バックパックからカメラを取り出し撮影の準備をする。長いレンズを付け、ホワイトバランスセッターをくっつけてシャッター押してホワイトバランスをマニュアルに設定する。壁の上部の窓からの外光と天井脇からのライトがあり、逆光になる方向もある。相手チームを何枚か試し撮りすると、顔はしっかり映るけれども体全体を撮ることができないことを確認。そうこうしていると、白いジャージを来た人々が入ってきた。お、Dinamoは白ジャージですか。で、レオさん発見。居たーーーーっつ。本当に居る!白ジャージ姿見て感動。居なかったら困るっての。お互い発見して、手を振った。探さずともすぐ視界に入る距離だ。ウォームアップ前に早速挨拶する。握手しながら「よく来ましたね!、ようこそルーマニア」とレオさん。「来ましたよ〜」と答えた。「チケット買ってなくて入れてもらったんですけど、いいんですかね?」と聞くと、「タダなんですよ」とのこと。会場が狭いとか差し入れ持って来ましたよとか話した。カメラを見せながら「これでバシバシ撮りますよ〜」と言うと、「どこからでも自由に、どうぞ」と言われた。確かにコートを囲む狭い通路に席があるだけで、どこからでも撮れる。そんな話をしたのが開始30分前、ウォームアップに戻るレオさんにじゃあ試合頑張ってと声をかけ、もうそこからは写真撮りまくり。どこからでもと言われたからにはエンドライン側、サイド側とどんどん移動して撮る。試合開始頃にコートを取り囲む席がほぼ埋まるくらいの観客が集まった。だいたい50人くらいか。この人数を観客と呼んでいいのか?、日本とのあまりの違いに呆然とする。
 対戦:DINAMO ROMPREST BUCURESTI vs CSU MEDICINA TG MURES
 試合結果:3-0(25-15、26-24、25-20)

 試合は各選手のスパイクのパワーは間近で見ているというのを差し引いてもかなり迫力がある。しかしラリーが短い。サーブ、ブロック、ディグの粘りが観るには物足りない。ブロックでワンタッチ取った後のフォローが淡白。ブロッカーが長い腕伸ばせばすぐ届くだろうにもったいない。線審のボールイン/アウトの判定がとてもアバウトで明らかに「ホーム寄り」の判定がなされる。主審は覆すことなく線審の判定をそのまま判定とする。オンザラインまたはギリギリのコースならばわかるのだが、ラインの内側10cmくらいのもアウトになった。TG MURESの選手はもちろん、監督は烈火の如く怒って副審に今にも食ってかからんばかり。ちょっとやってられないくらいだよなあとTG MURESに同情したくなるほど。それでもこの2チームの実力差は開きがあって、Dinamoの方が選手が揃っていて、Dinamoの勝利。ストレートなので1時間半で終了。シンプルなレフトオープン、Aクイックという攻撃の応酬。コンビ技は観られないシンプルなバレー。ブロード飛ばしてライトがアタックなんてプレーは技巧的過ぎるか?、長い腕でワンタッチは取られてしまうかな?などと思いながら見た。レオさんはサーブレシーブではあんまり狙われなかった。サーブ受け本数は極端には多くない。コート奥からきれいなトスを上げてそれをアタッカーがクリーンヒットして得点!というシーンが良かった。いいトス上げてるなあ、良かったなあと。もちろんレシーブ、ディグ、選手同士の声かけ、ガッツポーズ等々堪能しました。北京オリンピック後の公式球、ミカサのニューボールに結構対応してるじゃんと関心もした。得点決まって選手が輪になるとレオさんがすっかり埋もれて見えなくなってしまう。背の高い外国人選手に囲まれてプレーする姿がとてもカッコよく見えた。実際カッコいいんだよ。タイムアウト中にセンターの選手と守備位置のことで話し合っている様子。どうやってしゃべってんだろーと疑問に思うがコート上では問題ないんだろうなあ。

Dinamoのプレーヤーとそっくり同じユニフォームを着た10才前後と思しき女の子たちがボールレトリバーをやっていた。レオさんとほぼ一緒の背丈その子ら、クラブチームのジュニアの子なのかファンなのかというのは良くわからない。試合終了直後、レオさんと代わる代わるツーショットで写真を撮っていた。他の選手とはそんなことしないのにレオさんと写真を撮りたがる。日本人選手だからなのかプレーを気に入っているのか?どういう理由にせよ子供らに囲まれるレオさんを見るのは嬉しい(レオさんに聞いたらコーチと一緒に子供らにバレーボールを教えているそうです)。コートから上がっていく選手をファンが囲むとかそういう姿は皆無で知人と話す選手が少しいるくらい。おっさんの団体連中はバレーを見にきたのではなく、試合後にこの会場を使ってサッカー(フットサル)をやろうという人々だった。バレーが終わったらすぐネットや囲いを片付けていた。撮った画像をロビーのイスに座ってチェックしていたらジャージに着替えた選手やトレーナーが通りすがりにカメラをのぞきこんでゆく。あ〜、選手も見たいんだね。少し見せてあげてから、レオさんに渡しておくから後で見てくださいとジェスチャーで伝えた。英語話せるか?と聞かれて、とっさに「I can't」ってしか返せないからジェスチャーを駆使するしかない。画像を見て「Nice Picture」と言った選手もいた。画像はメモリーカードごとレオさんに渡した。

廃部になった6月頃は海外挑戦する選手がいるとは想像していなかった。レオさんは海外挑戦の扉を叩いた。海外で生活しながら、色んな国の選手と一緒に練習してチームの一員となりハイタッチしたりガッツポーズしたり。その勇気とタフさにただただ脱帽。スゴい選手だ。こんなにスゴい選手を追いかけてきちゃったんだなあ自分は。ルーマニアでも明るさを失わずにプレーして、チームメイトにいじられてすっかり溶け込んだ様子のレオさんを見て、すげ〜なあとしみじみ感動した。5月以来の再会がルーマニアだってのが何だかおかしいというか不思議だった。レオさんの挑戦が海外挑戦もアリなんだと気づかせてくれた。挑戦が実績となりどんどん進んでいくんだろうなあ、レオさんは。日本との違いを受け入れながら逞しくプレーするレオさんに会えてルーマニアに来た甲斐があった!!。

■1/10(日) 観光

12:00〜 ルーマニア料理のレストランで昼食。
ママリガ(蒸したトウモロコシの粉、伝統的な主食)、トキトゥーラ(豚肉の煮込み)などいただく。どれも美味しく、パンにつけて食べたナスのペーストとパプリカの酢漬けは特に美味しかった。確かお店の名前は「Z」だった。

14:00〜 「国民の館」見学
入場料に加えカメラ持ち込み料(30RON)を払って写真撮りまくった。入り口では身分証を預けるらしくパスポートを預けなくてはならない。随分大袈裟だな。国民の館の一部は現在の政府機関が入っているとのことでセキュリティを気にしているんだろうとは思うが。空港並みの荷物検査もあり、ジャケットもベルトも外して通過する。こんなに面倒だって知ってたら来なかったかもしれない。見学した感想…そこは本当に馬鹿馬鹿しい豪華絢爛な建物だった。天井が高くてバレーボールコートが丸々入るホールや大理石の階段、外光の入る明るい部屋あり、体育館のように広くて暗い部屋ありと光の加減がさまざまでキレーな写真を撮るのは難しかった。20人ほどの集団になってガイドに案内される45分くらいのツアー。説明を一生懸命聞いても半分くらいしかわからない。こういうことがあると英語がわかるようになりたいと思うね。ルーマニア国内の労働力、物資を総動員して作ってるうちに国力が落ちたらしい、無用の長物作ってりゃそうなるわな。途中、入るべきドアを過ぎて階段を上がってしまい迷子になるところだった、危ね〜。

16:00〜 統一広場前のマクドナルドでペプシコーラ(Lサイズ)で休憩。

■1/11(月) 帰国の途、そして雑感

朝、7時にホテルをチェックアウト。ホテルから空港への送迎サービスを利用した。路線バス(7レイ)の4倍以上の15ユーロだがもう帰るだけだし、高いのかどうか考えるのが面倒。10ユーロ札2枚をフロントで支払うと、フロントのおっさん、5ユーロを全部コインでよこした。スーベニアだと言いながら。何がお土産だよ、本当に札無いのか?と文句を言おうとしてやめた。聞いたって札に替えてくれそうもない。外貨両替できないコインをよこすとは結構な嫌がらせじゃねえか。丸一日かけての帰路に立つとこなんだから気持ちよく帰らせてくれよ。クルマに乗りこむと乗客は自分一人。運転手のおっさんが話かけてくれるのでルーマニア語教本で覚えたフレーズ、「Sunt din Tokyo.(私は東京から来ました)」を言ったらウケた。出発ロビーに到着すると早朝にも関わらず巨大スーツケースを転がす人々でごった返していた。チェックインカウンターがいい加減というか長蛇の列にも関わらず係員が少なくて、シャルルドゴール便のカウンターに違う行き先の客が割り込み、係員は追い返すでもなくどんどん処理していく。2人横入りされた。3人目はブロックしてチェックインを済ませ荷物検査を通って搭乗ゲートの待合所にとっとと移動する。朝飯に売店でミネラルウォーターとスモークサーモンのサンドイッチを買う(33レイ)。手持ちのレイをユーロに両替する。現地でかかった費用は日本円換算でだいたい2万円。バス代、地下鉄代、タクシー代、ホテルでの通信費、外食代、国民の館の入場料。タクシー代は少々ボラれたような気もする。タクシー代といえばルーマニアでは同じ模様のタクシーでも1台ごとにキロ当たりの単価が違った。タクシーの横っ腹に「○○RON/km」(kmじゃなくてマイルだったかな?正確な表記は忘れた)と書いてあり確かにみんな微妙に違った。料金メーターの上がり方が不規則にも見えた。代金は例えば15.8RONとか表示されても小数点以下端数のお釣りはくれないのでこれからルーマニアに行く人はそのつもりで。3、4回乗ったすべてのタクシーでそうだった。そういう習慣なんだろうというのは理解できるが金額をはっきり見て払っているし、お釣りがないことがスッキリしない。チップを上乗せして払ってると思えば高くは無いのかもしれないけどな〜スッキリしない。ルーマニアの常識に合わせるしかないし、安全に降りられたらそれでヨシと気持ちを切り替えましょう。帰路、シャルルドゴール空港内の移動が実に気をもんだ。というのも乗り換え時間が約1時間しか無かったから。ターミナル間を移動するバスに乗るまで待たされ、荷物検査はかなりの混雑で長蛇の列。持ち込む手荷物を丁寧に検査していてブーツもX線機械に通すので脱いで履いてに時間がかかるから列が進まない。やっと進んでも、日本行きの便のゲートがめちゃめちゃ遠く早歩きで向かう。着いて乗ってみたら「燃料積み込み中です」、結局遅れていて早歩きする必要は無かった。機内ではなかなか眠れず「カールじいさんの空飛ぶ家」と「ジュリー&ジュリア」と洋画をもう1本見た。

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